奥華子ライブ@五反田ゆうぽうと


 友に誘われ五反田へ。

 クリスマスコンサートと銘打って東名阪で3回のライブ、今日は2回目の東京です。感想を少し。
 まず、長年気になっていた五反田のカレー店「かれーの店うどん」でポークカレーを食べる。しっかりスパイス効いててしかも高くない(¥800〜)。おいしかったです。店から会場は交差点ひとつ挟んで目と鼻の先、会場到着後まず客層がバラバラなのに驚く。まさに老若男女という感じ。

 普段弾き語りが中心の奥華子ですが、今回は編成が変則的。ギター、キーボード、パーカッション、バイオリン、チェロ、ピアノ、ボーカル。CDと同じことをやっても仕方ないので、こういうのはいいですね。

 初めて生で聴きましたが、歌うまいです。音程もリズムもかなり正確で、そこらのポップス歌手とは格が違います。CDに比べてより感情が乗り気味なところもライブならではという感じで良いです(感情を乗せるだけの技術があるということです)。選曲は、CD未収録の曲やらアルバム未収録の曲、果てはB'zの「いつかのメリークリスマス」のカバーまでと、かなりバリエーションのあるものでした。お約束の「ガーネット*1」や「笑って笑って」、さらに新曲も披露。全体としてみてセレクトよし、ステージ演出も○。

 ただ、PAはかなりまずかったです。ボーカルが声を張ったときに歪むのが気になりました。会場が大きめとはいえボリューム上げすぎです。誰も奥華子に音圧なんて求めてないのではないかなぁ。あれなら路上ライブとかで聴いた方がよほどマシです。無音部分のハムノイズっぽい雑音も気になりました。ピアノ・バイオリンの音も薄かった。

 また、急造のアレンジのせいか、編成が増えてくると音の細部が潰れるところがありました(PAのせいでもあるでしょうけど)。特に「一番星」なんかで顕著。好きな曲なだけに残念でした。これならバイオリンとチェロはいらなかったかな・・・。代わりにベースがいたほうが締まりが出たのでは。

 それと、客層がバラバラな分会場を引っ張るのが大変そうでした。特に、最新アルバム「BIRTHDAY」の曲が、弾き語りだけでない明るめ・編成多めな新境地を拓こうとするものなだけに、そういった曲のとき聴き手がどうしていいもんだかというところがあるようにみえました。ここからは推測になってしまいますが、聴き手は弾き語り的なものを求めているのかもしれません。しかし、いろんな楽器と絡む音楽は絶対面白いものになると思うので、こういったバリエーションは是非追求していってほしいです。

 なんか不満ばっかりのようにもみえますけど、全体としてはとても満足でした。次もまた行きたい。できれば会場狭めで。アンプラグド多めで。

BIRTHDAY

BIRTHDAY

 4枚目。いいアルバムです。そしてこのジャケット写真、フォントとのバランスも含めてとても好きです。ちょっと傾いてるところにえもいわれぬ魅力が。

D
 コメントは余計なので非表示でいいでしょう。今回のライブはこの映像より上手かったです。
D
 そういえば、奥華子は「泣ける!」などということを全面に押し出して宣伝されることが多いですが、そんなことをされても受け手は引くだけなのでやめたほうがいいと思います。音楽の魅力は、泣くとか泣かないとかを超えたところにこそあるのですから。

*1:時をかける少女」主題歌。