TITLE4月号に噴飯する


 体力はゆるやかに回復基調(まだ微妙)。なので、今日は少し早く学校を切り上げ、久しぶりに書店へ(11時まで開いてるブックファーストはありがたい)。アサヒカメラが木村伊兵衛賞特集だったので購入(梅さんの受賞「には」納得。)。あと、TITLE4月号が写真特集(タイトルは「新・写真道楽!」)なので買おうかとぱらぱらみてみたら・・・これがなかなか酷い。

 冒頭から半ばまではまあよかった。「オンナの魅力の写し方」(沢渡朔藤代冥砂)はタイトル・内容ともにどうかと思ったが、蜷川実花の写真を1ページにまとめて並べ方を考えるあたりはかなりよく、買おうかとも思った。

 中盤にさしかかり、植田正治万歳的記事が出たあたりで何となく胡散臭い感じが出てきて*1、次には何とライカのカメラ一覧表。死んだブランドをこの状況になっても神格化しようとするのは勘弁していただきたい。光学事業をまともな商売として頑張っているカール・ツァイスを特集するほうがまだよかったように思う。

 また、「厳選カメラ図鑑」が散々な出来。写真のジャンルごとにカメラを選定しているのだが、例えば、ポートレートのおすすめとして、オリンパスE-330(デジタル一眼)、イオスキスデジタル(デジタル一眼)、ローライコードIV二眼レフ!)・・・。この選定はひどい。デジタル一眼レフでこの2機種を選ぶ理由はどこにもないし(ぼくのおすすめは圧倒的にペンタックスK100D)、ローライは「レトロな二眼レフで撮るオシャレなぼく」を演出するための小道具などではない。

 全体からみて、この特集は写真への入り口というスタンスだと思われるけれども、それにしては視点が偏りすぎているような印象を受けた。もう少し広い視野にたった編集を望みたい。

*1:最近の植田正治万歳的空気はどうか。確かにいいとは思うけど、他にも持ち上げるべき作家はいくらでもいるだろうに・・・。