細江英公「球体写真二元論」@写美


 最終日にようやく行けた、細江英公の「球体写真二元論」。細江英公の作品(&インタビュー)についてはこちら(The photographer)で。

 細江英公の写真をを一通り鳥瞰できる、いい展示だった。三島由紀夫を撮った「薔薇刑」は既に馴染みのあるものだったが、伝説の舞踏家・土方巽を撮った「鎌鼬」や大野一雄を撮った一連の作品群、また写真絵本のシリーズなどはほとんど知らなかった。個人的な好みとしては、寧ろこれら後者のほうが「薔薇刑」より好きかもしれない。とくに、「鎌鼬」の土方巽の存在感は異常。これまで見た人物写真で一番インパクトがあったというに差し支えない。細江氏は18歳で富士フォトコンテストの最高賞を受賞するというかなりのエリート写真家だが、スマートなだけではなく力強さも感じる。本当に写真がうまい人だと思う。

 東京都写真美術館にて(〜1/28)。500円。