マーラー2番「復活」/NTTフィル


 話は日曜日に遡る*1のだが、NTTフィルの復活を聴いてきた(1月21日、サントリーホールにて。指揮は松岡究)。説明は例によってこちら(wiki)で。いわゆる「大曲」の中で、最も有名な交響曲のひとつだろう。さらにいえば、ぼくがこの世で一番好きな音楽のひとつでもある。

 この曲は編成が大きい(オケが約120人、合唱が約150〜200人くらい?)せいでなかなか実演がない。だから突発的に聴きたくなったときに不便だ。実は去年の年末に聴きたくなったのだが、第九三昧で全然公演はなし。まあ、年に何度もないのだけれど、運よくNTTフィルが公演をするということで、1月の半ばには聴くことができた。普通、難度的にアマチュアのやれる曲ではないのだけれども、公演20回記念ということで頑張ってきたそうだ。レア公演なので当然のようにチケットは完売、団員のツテでようやく入ることができた(感謝)。

 それにしても、この曲は実演に接するに限る。最近ホールで聴いていなかったこともあり、音圧を全身で感じることがこれほどまでに感動を呼ぶのかと思いを新たにした。1楽章の展開部ラストでは戦慄し、5楽章のオケ+合唱+オルガンの響きが合わさったあたりでは、目に溜った涙を流れないようにするのが大変だった。

 しかも、指揮が際立って良い。団員の技術以上の音を引き出す、いわゆるトレーナー的資質を高く備えていて、かつ、複雑を極めるマーラーの楽譜を、アマチュアにできる範囲で自由な音楽としている。これはなかなかできることではないと思う。おかげで80分間全くだれることなく聴けた。プロフィールにはお歳が書かれていないが、これからさらなる充実が期待できそうな感じだ。今回のMVPは指揮者だと思う。1stティンパニとオルガンも良かったかな*2

 プログラムの解説も充実していた。客観的な解説に留まらない(もちろんそれも大事だけど)、適度な主観が混じっていて楽しく読めた。曰く「(「復活」は)さしずめ栄養ドリンクのような存在」っていう件には笑いながら同意したい。

 というわけで、大満足の演奏会だった。次は7月5日のインバル&フィルハーモニア管・・・といきたいところだけど、取れなかった・・・B席以上(18000円〜25000円)ならまだあるけど、さすがにねぇ(苦笑)。

*1:今週は月曜からテストだったので・・・。てかテスト前日に行くなという噂も。

*2:特にオルガンは最後の最後までずっと出番がないのだが、出番の直前になって気合いを入れるような動作を確認できた。こういうところを見てからオルガンを聴くと、聴くほうも俄然聴こえ方が違うものだ。