映画「アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶」


観てきました。blessonのドキュメンタリーです。→公式サイト

●いいところ
ブレッソン自らによる作品解説(談話に近いけど)
・ジョセフ・クーデルカ(←かなり好き)の解説もなかなかよかった。
・音楽のセレクトは非常によい(バッハ、モーツァルトラヴェル、M・コープランド、ウォルドロン)。

●よくないところ
・およそ山場というものがない。いつ終わるかわからないまま延々と同じように続いていくのは辛い。
・音響はかなり悪い。音圧上げすぎ。

●まとめ
・彼オリジナルの言葉を見聞きできるという意味で、ブレッソンが好きな人には薦められる。ただ、結構見知った発言は出てきていたかな。情報量という意味ではブレッソンマニアには物足りないかもしれない。
公式サイトのコメント(写真家などの推薦文)は必見。やる気のないコメントや恥ずかしいコメントが数多く陳列されている。例外的に浅井慎平宮嶋茂樹のコメントはよいと思うが、映画のコメントではなく、ブレッソンの写真自体へのコメントなのが何とも言えない・・・(苦笑)。特に問題なのは、飯沢耕太郎先生のコメント。「20世紀の現代写真は、アンリ・カルティエ=ブレッソンとともに始まり、彼の死によって終わりを告げた」・・・さすがに言い過ぎ。彼の他の著書は好きなのだが・・・筆がすべったとしか思えない。残念だ。

●今日の名言
・「構図が合っていればトリミングは必要ない」―――シビレますね。


渋谷ライズXにて。85分。38席と少ない上事前予約が必要なので注意が必要です。

●関連リンク
ブレッソンの写真をこれでもかというくらい見られるサイト(マグナム)
クーデルカの写真をこれでもかと同上(マグナム)
マグナムは太っ腹だなぁ・・・尊敬します。