読響第九@民放


 読売はたまに深夜クラシックをやってるから偉い。今日は第九。

 指揮はミスターSことスクロバチェフスキ、演奏は読売日本交響楽団武蔵野音楽大学合唱団。サントリーホールにて12月21日録画。

 なんというか、快速系と重厚系の演奏を貼り合わせたような感じ。2楽章は超早いし、4楽章のallego assai(331小節目・ファゴットの後打ちから始まるところ)〜大合唱部なんかもジンマン並みのスピード。ところどころの打ち込みも予想以上に軽かったりしますが、一方では重々しい響きの箇所も数多くあるというものでした。面白かったですが、個人的には違和感が。

 3楽章のホルンの超低音域ソロ*1は先日自分達がやったのと同じやりかたで1st→2ndとつないでいました。プロでもつなぐのか・・・。そして2ndは上手かった。音量は少し抑え目だったけど。

 その後の高速アルペジオ*2は1stが吹いてましたが、案の定下が鳴りきっていない気がしました。ただ、H-dur*3のソロは死ぬほど美しかった。すごい。

 合唱は響きのせいで細部は聴き取りにくかったですが、よかったと思います。きちんと耳とおでこを出していたのは、指導者の定見を感じさせます(音楽的に大切なことだそうです)。あと、テノールの中鉢聡氏は、言葉は個性的で好き嫌いが分かれそうではあるけど、声量があったし意欲的な表情付けだったから、○。ちなみに、ソリストが4楽章途中で入ってくるのは、聴衆としては集中力が途切れるのでよくないと思う。2楽章終了後がベストでは。

 カメラワークは悪趣味。合唱の女の子をクローズアップするのは極めてオヤジ臭いのでもうそろそろやめてほしいところです。

評価(5点満点):★★★(オケは乱れるところもあったが、うまい。)

*1:B-ペダルEs-ペダルB

*2:って言っていいのかは分かりませんが、ともかくあのB-G-Es-B-Es-B-ペダルEsのフレーズ

*3:ロ長調