L.D.K.Lounge Designers Killer/capsule
- アーティスト: capsule,yasutaka nakata
- 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
- 発売日: 2005/09/21
- メディア: CD
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ヴィレッジバンガードのBGMで流れていたのを聴き、一耳惚れ。
このcapsuleという人たちについてちょっと調べてみたところ、中田ヤスタカという方がプロデュースしている2人のユニット(女性ボーカル)だそうです。ジブリとのコラボレーションも実現したらしい*1。公式サイトによると「ハウス・ボッサ・ラウンジ・エレクトロ・モンド・フレンチ・ブレイクビーツなどを取り込んだ、インテリアポップミュージックとも言うべきサウンドが中心」。そう、そんな感じ。
「インテリア=気に入ったものを周りに置く」ということだと思いますが、気に入ったものを周りに置くという意味ではインテリアも音楽も変わらないので、その意味でこの定義は無内容な気もします。いや、音楽はインテリアと同じくらい身近にあるものなんだという彼らの主張なのかも*2。
公式サイトからさらに引用すれば、彼らの音楽は「ファッショナブルでスタイリッシュかつキュートな作品性」とされています。言わんとしていることは分からなくはないですが、「ファッショナブル」「スタイリッシュ」という言葉にはちょっと違和感を感じます。「キュート」というのが一番近いかも。(視聴はこちら)。ボーカルはきれいかつ虚無的という個性ある声。そしてその魅力に快速ポップ(テクノ風味)を足すという組み合わせなんですが・・・ほんとに反則。マッチしすぎです。また、録音は宅録中心で遊びながら作るそうですが、その「真面目に遊んでる」感が思いっきり音に出ているところも好きです。こんな風に遊びたいと常々思ひます。はい。
おすすめはやはり「グライダー(Track7)」。FMでも結構流れてるらしいです。あとは「テレポテーション(Track2)」、「Twinkle Twinkle Poppp!(Track4)」、「Do Do Pi Do(Track9)」あたりが素敵。正直、ヴィレッジバンガードではノリノリで本を物色してました。今思えば「テレポテーション」で乗りながら森山大道の対談なんかをぱらぱら読んでいましたが、今考えると曲に全然合ってないな・・・。
とまあ、こんなわけで大変気に入ってるCDなんですが、今日は、「スタイリッシュ(以下ファッショナブルも同義として扱います)」という言葉に感じた違和感について少し話を逸らしてみます。というのも、スタイリッシュという言葉は、身を飾ることに気を使うという意味なんじゃないか。音楽は身を飾るために聴くものじゃないんじゃないか、と思うわけです。また、誰がその音楽を好きかというのも音楽には関係ありません。三度公式サイトから引用しますが、「アパレル業界や服飾・デザイン学生からの支持は特に厚い」というくだりがありますが、音楽の紹介ではあってはならないものではないかと思います。もうちょっと他の紹介方法はないのかなぁ。本質以外のところに評価を求めすぎなのでは?もちろん、音楽は言語化できないところに妙味があってそこが存在意義なのですが、かといって具体的にその内容に踏み込まないというのは言葉を軽視しすぎなんじゃないかな?それこそ、インテリアという言葉に失礼というものです。
さて、イメージ戦略へのささやかな抵抗はともかくとして、中身はすごくいいんです。ジャケットも凝っててえらい!一押しデス。聴くときは、イコライザーで高音を思いっきり上げて、低音も割れない程度に上げて、ドンシャリで聴くのがベストだと思います(趣味悪いかも)。
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評価(5点満点):★★★★(完成度高い。とはいえ、もっととっちらかった音楽にしても面白いかなと思う。あと、言葉のセレクトが若干子供っぽいかな。*3 *4)