S.F.Sound Furniture/capsule
- アーティスト: capsule,Yasutaka Nakata
- 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
- 発売日: 2004/06/09
- メディア: CD
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さて、引き続いてのcapsuleです。
前回紹介のL.D.K.が6thアルバムで、今回のS.F.は4th。とはいえ、どっちが先とか後とかは分からないくらいどちらも出来はよい。
capsuleの基本線として私の中にあるイメージというのは、「上下左右」というものです。ハイハットとバスドラム(&ベース)が上下、ボーカルが真ん中、左右には自由に遊ぶようにいろんな音色が展開される。音を左右に散らしていない曲も結構ありますが、音のイメージとしては大体以上の5要素から踏み外さない感じ。
テンポが早めということもあり、5要素を同時に聴くというのは実は結構大変で、自分の中でカプセルは交響曲に近い面白さがあると思ってます。そこで、「音の要素」について複雑系交響曲(造語--;)の代表とされるマーラーをみてみると、意外なことに、どんなに曲が盛り上がっても要素としてはせいぜい4つくらいのものです。あまりに当たり前に聴いていたので意識していませんでしたが、「固まり」として捉えると、意外とクラシックも音の要素としては多くない*1。「音の要素の数」という意味ではやはりこの両者は似ているような気がします*2。
あと、普通のポップスに比べてこういうポップスは、各要素の主張が強いところに特徴があるように思えます。ボーカルの主張が弱いとも言えましょうか。その意味でも交響曲に近い気がします。そんなにうまいわけでもないボーカリストが実力派を気取るような音楽よりはよほどいい*3。
さて、そんなcapsuleの中で今のところベストな曲*4だと思うのがこのアルバムの「Super Scooter Happy(Track8)」。これぞcapsuleの真骨頂。上記のように音を一気に流し込んでくる感じとふんだんなブレイクが合わさって、朝なんかに一気に気分を持ち上げることができて、いいです。
「Go!Go!Fine Day(Track2)」、「ポータブル空港(Track3)」、「宇宙エレベーター(Track4)」なんかも良作だし、「未来生活(Track6)」、「レトロメモリー(Track11)*5」なんかの比較的ゆるむ曲でも、テンションが落ちきらないなのがいい。アルバム全体の流れとしてよく考えてるな、という感じです。
さ、次はどのアルバムにしようかなー。楽しみ。音楽を家具と結びつけることの是非(とかいうほど大袈裟じゃありませんが)についても、もうちょっと掘り下げてみたいと思案中。
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評価(5点満点):★★★★★(良作が多いということもあるが、寧ろ駄作がないということがすごい。アルバムの流れの良さも評価されていいと思う。CDの価格も挑戦的でよい。)