「指揮のおけいこ」(著:岩城宏之)
- 作者: 岩城宏之
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/01/10
- メディア: 文庫
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エッセイストとしても結構な活動をしている人の本なので、たどたどしいところは全く無く、読みやすく仕上がっています。良くも悪くも人柄がモロに出ているので、その辺は好みが分かれるかもしれません*1。私は好きです。
内容も面白いです。一つ感心したところを挙げるなら、
指揮者はリハーサルでしゃべりすぎてはいけないのだ。・・・不自由な外国語だと、余計なことを言う余裕がない。自分が使える単語で、ズバリと要求することになる。・・・だからぼくは日本語のときは、常に気をつけている。
しゃべりすぎる指揮者、確かにたまにいます。なもので、妙にリアルに納得してしまいました。音楽経験を問わず楽しく読める名著です。
*1:「エッセイ」の意味がそもそも「形式にとらわれず,個人的観点から物事を論じた散文。また,意の趣くままに感想・見聞などをまとめた文章。随筆。」らしいですね。エッセイはあまり読まないので知らなかった。