ベスト・オブ・ジョン・ウィリアムズ&ボストン・ポップス
- アーティスト: ボストン・ポップス,ジョン・ウィリアムズ
- 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
- 発売日: 1993/05/02
- メディア: CD
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1曲目、ロス五輪(1984)のオープニング・ファンファーレが、最初にして最高の出来だと思います。危険なくらい格好いいです。ボリュームを出来る限り上げて聴くのがおすすめ。確実に尿漏れします。世界最高の祭典・オリンピックが、こんな凄まじい曲によって開幕したとしたんですから、その瞬間を共有した人達の気分の高揚たるや、最早私には想像の及ばない世界です(当時私は5歳でした・・・--;)。これは音楽に興味がある全ての人に必聴と言いたい。
また、彼が単にコマーシャリズムに堕した作曲家でないことはもちろんです。特に「未知との遭遇(track3)」などは、現代音楽の様相を見せつつも、決して一見さんを拒絶しない、そんな雰囲気があるように思えます。過去の作曲技法を自家薬篭中のものとし、模倣に留まらず自在に使いこなすその力は、現代の商業作曲界において正に稀有の存在です。
ベートーヴェンやマーラーを、額に皺を寄せて聴くのもいいですが、時にこういったスカッとした曲を聴くのも、本当に至福ものです。
「クラシックは難解だ」――今まで出会ってきた幾多の人達に言われてきました。クラシック音楽のそういった妙な教養主義は、こういった「現代のクラシック」によってこそ打ち崩されるべきものではないか。自らの聴く音楽のジャンルをクラシックに広げるということは何も難しいことではなく、単に音楽の幅が広がるだけだということを、私はこの曲を通して伝えていきたい。これから出会うであろう「クラシックは難解だ」という人達に対して。