クラシックは難解か

 やたら高尚なタイトルだけど、ちょっとハッタリかましてるだけよ。

 さて本題。最近J-WAVEが私の中で流行っている。
 特に、GROOVE LINEという番組(平日17:00-20:00)。特集の組み方、投稿人のネタの質、パーソナリティの掛け合いがどれもハイレベル。機会があれば是非聞いてみて下さい。

 今回取りあげるのは、その番組の中の1コーナー、「トヨタ・ミックスマシーン(18:30-18:45)」です。パーソナリティの一人、ピストン西沢さん(本職DJ)がDJをライブでプレイするというもの。

 昨日、ピストン氏の発言で面白いなと思ったものがあった。曰く、「DJのミックスってのはCDには絶対できないから(既存の曲をミックスするので著作権の関係で録音して発売はできない)、ラジオでしか(クラブでも聴けるかも−筆者注)聴けないんだよ?そう考えたら結構面白いんじゃないかなと思う」と。

 なるほどそう考えると面白い。で、クラシックに置き換えるとどうなるかな、と考えてみる。クラシック界では、クラシックに関する知識がなければクラシックを語ってはいけない、というような排他的雰囲気が少なからずあるように感じられる(もちろん、そうでない人も沢山いますが)。
 私の考えとしては、クラシックだろうが何だろうが、音楽は自分がいいと思うかどうかであって、その曲が音楽史的にどんなに重要だろうが、曲の主題がどんなに凝った変容をしようが関係はない、という風に思っている。よく、人から「オーケストラをやっているなんて、さぞ高級な生活をしてるんじゃないか」などと言われるが、そんなことは全くない。クラシックは高級でもなければ難解でもない。ついでに言えば、時代錯誤のものでもない。
 つまり、音楽の評価が周辺部のノイズに影響されるのはおかしいなと思うわけです。

 で、DJのミックスに戻って考えると、どこでしか聴けない、といった貴重さは評価に影響しないのかな、と思う。

 とはいえ、クラシックも知識があったら語りたくなるだろうし、貴重な音楽だったらありがたがっちゃうのも事実。凡百の者としては、せいぜいどちらかに偏らないように生きていくしかないか。

「中庸は、徳の至れるもの也」(孔子