E-410は普通の人におすすめできない


 最近買ったオリンパスE-410に慣れるため、小旅行(袋田の滝猪苗代湖)に持って行きました。(購入の顛末はこちらで)

 何よりもそこで感じたのは、白飛び(明るい部分が真っ白になってデータが欠損している状態)が聞いていた以上に激しいカメラだということ。順光ならほぼ問題ないものの*1、逆光気味の状況や明暗差の激しい状況ではあっさりハイライトが飛んでしまうのです。いわゆる「ダイナミックレンジが狭い」というやつです。これには参った。これはCCDの性能に起因するようで、現行機のE-420ではかなり改善しているとのことです。

 半ば意地になっていくつかの方法を試行錯誤してみた結果、やり方次第ではある程度この欠点を隠せるようです。すなわち・・・

 1.RAWで撮影する(Jpegでもある程度は以下の方法が通用します)
 2.絶対に飛ばせない部分をスポット測光(ハイライトコントロール*2)する*3
 3.現像ソフト(SILKYPIX)で超軟調に現像してできるだけ階調を残す(場合によっては軟調にしない)
 4.カメラに添付されたソフト(Olympus Master)の「自動トーン補正」で暗部を明るくする
 5.ノイズが目立つ場合はソフト(NeatImage)でノイズ軽減。必要に応じてトーンカーブコントラストをつける

 大まかに言えば、2の方法で写真を撮るとシャドーが潰れがちになるので、これを3以降で何とかする、という感じです。これで人並みのダイナミックレンジを獲得できている・・・と思います。面倒に見えますが、この処理がすべてのコマに必要というわけではないので、ギリギリ我慢できなくはないというところです。

 これまでずっとネガでやってきたので、正直、露出はそこまで厳密に測っていませんでした。なので、スポットで測光してどこからどこまでを階調として残すか云々・・・というゾーンシステムめいたことをやるのは結構新鮮な経験だったりします(←単なる負け惜しみです)。

 結論。普通の人はE-420を買うのが一番幸せです。というか、世界最小にこだわりがなければ、ニコンD40ペンタックスK100Dあたりが一番幸せです。多分。(1000万画素は普通の人には不要)

 私は明日からまた、広大なダイナミックレンジ*4を持つネガをGRに詰めて写真を撮ります(←横着)。

<補足>
 Olympus Masterの「自動トーン補正」は、E-420本体に内蔵されている「階調オート」機能と同様のもののようです。E-410にもファームウェア対応で内蔵してくれないだろうか・・・E-410ユーザーの皆さん、オリンパスにお願いして圧力をかけましょう!(笑)私も今度点検に出すとき言ってみます。
 また、SILKYPIXの現像は純正ソフトよりもトーンが出ます。純正ソフトでは戻らないレベルの白飛び・黒潰れからトーンが戻ってくれます。さすが専門メーカーというべきか、純正のふがいなさを嘆くべきか、悩ましいところではあります。

*1:それでもたまに飛ぶので、評価測光でも僅かにマイナス補正をかけてます

*2:1984年発売のOM-4以来の機能ですが・・・この機能、今になって再び輝いている気がするのは私だけでしょうか。20年を経て再び真価を発揮する機能・・・ロマンですねぇ(笑)

*3:ある程度は飛ばさないとトーンが眠すぎて写真にならないことも多いです

*4:今回の件でネガフィルムの凄さを痛感しました