ザ・マジックアワー


 観てきました。
 普段映画は全然見ない(多分人生でまだ20本も見てない)のですが、面白いという評判を聞いたので観てみました。

 いやー、面白い!
 ぼくの度肝を抜いたのは、佐藤浩市西田敏行の演技力でした。普段見る人にはこれくらい普通なのかもしれませんが・・・ほとんど映画体験のないぼくは、ただ圧倒されるばかりでした。周りに大根役者がいなかったのも大きかったかもしれません(若手は良くなかったけれども、邪魔というレベルではなかったと思う)。この衝撃は、初めてクラシック音楽に衝撃を受けたときと同じくらいのものでした。前にも書きましたが、ムラヴィンスキーチャイコフスキー6番がぼくのクラシック音楽の原点・起点*1なわけですが、この映画はそういう起点になるかもしれない。佐藤・西田の演技の迫力は、チャイ6における、あの鬼神が宿ったかのような低弦部隊が発する迫力と同様のものだったのです。
 物語の性質上、映画制作におけるメタ的な場面がふんだんに盛り込まれており、この意味からも、遅ればせながら映画を見始めてみようかと思わせる、とてもいい映画でした。素人的な視点から見るとストーリーのご都合主義は結構ありましたが、まあ最小限に抑えられていたかなと思います。